kirigoe's ノベルゲーム感想ブログ

人はノベルゲームを求め、そして手を伸ばした

風来のシレン6の感想 良くも悪くも最高傑作で正統進化

 初代トルネコ、初代シレン、GB、2、そしてアスカ見参(DC版)と一通りプレイした後、5をちょっとだけ触れたくらいで何も触らなかった私がSwitch購入をきっかけについにシレン6に手を出した。もともとローグライク式ゲームは好きなほうだが、アスカDC版を白蛇までクリアしてしまって、事実上プレイし尽くした状態になったことで大体やるべきことはやったかなと思って手をつけていなかった。

 今回、シレン6を一通りプレイしてみて良い点と悪い点が見えてきたこともあり、感想を書いてみることとする。DLCはやっていない。

プレーヤーネームは某ゲームから「じゅんのすけ」という名前に。2024年11月9日時点では神髄開放したところまで。ストーリーダンジョンは簡単だった。



 

 

基本的に最高傑作と言って良さそう

 良い点も悪い点もたくさんあるが、何よりもアスカっぽい感じで正統進化している。3万円でアスカを買うくらいならまず6を買ってほしい。絶対に損はしない。加えてアスカの時代よりもプレイしやすくなっている。もちろん変化している部分もあるが、それがどうしても気に食わない人はその地点でようやくアスカ購入を検討する方が良い。昨今だとシレン以外にも不思議のダンジョンライクなゲームがあるんでアスカ以外をプレイしたほうがよさそうな気もする。例えば不思議の幻想郷(TODR)とかオメガラビリンスライフとかナナカとか。

 

 

良いのは序盤セーフティネットが充実している点

 アスカにべらぼうなプレミア価格がついている一方で私はそこまでの価値はないと思っていて、やっぱり2000年代初頭のゲームなのでいろいろ粗があるというのが理由。それを一通り解消させているのがシレン6であり、アスカをプレミア価格で買う前に6をプレイしてほしいと私ははっきり言う。と似たような文章を繰り返し載せているが、それくらい粗がなくなって親切丁寧になっている。特に感心したのがHPの回復が早いのと復活の草が大量に出てくること。これだけで初心者にはありがたいと思う。そこからステップアップ向けのダンジョンもあるし、高難易度もあるし、罠やモンスター関連のダンジョンもある。

 先日SFC版のシレンもちょっとやりなおしてみたのだが、あれはあれで良い面もあるものの、古さはどうしても感じてしまった。1995年のゲームに何を文句言ってるんだと言われたらそりゃそうなるのだが。繰り返すが良いものを比較的残したまま現代人に耐えられるレベルまでユーザービリティが向上しているのがシレン6だ。

 書くべきことは少ないのだが、序盤の運ゲーを回避しようとする意図が明確に見られるので、これだけで充分に良い改良と言えるし、アスカより全然こっちのほうがいいよって言える根拠にもなる。慣れたら過去作に戻れないかもしれない。

 もちろんダンジョン後半や高難易度になっても理不尽なクソみたいな敵がたくさんいて、あの絶望を味わえるという点でもとても良い。悪いの間違いでは?と言われそうだが、こいつらがないと面白くない。畠荒らし系は今回ガチで嫌すぎカッパ。ペリカンがいないのはさみしい一方で過去作におけるペリカンの悪行を考えるといなくて正解だったかも。いや高難易度ならペリカンはいたほうがいいかもしれない。他にも過去作のモンスターに懐かしさと怒りを感じる。

 

強いて言えば悪い点がいくつかある

 一長一短だが、保存の壷の管理の煩わしさは個人的にはちょっと面倒くさいと感じる点であり離れた理由の一つでもあり、壷関連の解決は図ってほしかったという気持ちはある。所持品枠拡張というのを壷以外でいければそれに越したことはない。保存の壷管理をなくすことはゲーム性を下げることにもなるんで賛否はありそうだし、保存の壷関連はもはや伝統とも言えるので変えないほうがいいかもしれない要素ではある。

 あとはアイテム総数が少ないかもしれない。もうちょっと増えても問題はないのではと思う。印も。今後もDLCが出そうな気はするが、素潜り系は大体追加し終えたと思われるので、いわゆるアイテム集め方面の面白さの拡大が個人的には欲しいかもと思う。シレン好きには素潜り高難易度ばっかりが注目されるが、ダンジョンの多種多様さも魅力の一つ。素潜りだけでなくもうちょっと無双なこともしたいし、アイテム集めもしたい。それに多種多様な打開策も欲しかったりはする。原点回帰の純粋改良な一方で目新しさはあまりなくて打開策が固定されがちではあるので、ぶっ飛んだアイテムが大集合した実験場みたいなのが欲しい。

 ざっくりまとめると、保存の壷というかアイテム枠拡張系にもっと快適さが欲しいかもという話と、武具やアイテムの多様性が足りないのでバランス崩壊してもいいから実験場くださいという話になる。でも些細な問題ではあるのでその辺別に改善しなくても良かったりはする。それくらい今作はよくできている。こんな良い具合のバランスのシレン作品が2024年に出てきたのがとても嬉しい。

 

 

最高難易度ダンジョンの運ゲーは避けられないのか

 私が最近シレンシリーズを全くプレイしなかった理由のひとつとして、不思議のダンジョンシステムは難易度を上げるほど序盤運ゲーを強いられるという点が挙げられる。序盤で誰もが打開できない理不尽な死を延々と繰り返すほど現代人は暇ではない。世の中には未消化コンテンツが溢れすぎている。あと解法がワンパターンになりがちでそれの条件が整うまでのリセマラになりがちでもある。実際はリセマラも実力が関係してしまう傾向にはあるが、避けられない死はどうしてもある。

 私はまだ神髄チャレンジしている段階だが、この作品の高難易度においても運ゲー解消はできそうでできないというか、達人の中の達人(廃人)が超高難易度を求めてしまい結局運ゲー化・打開策ワンパターン化方面に舵を取ってしまうのではないかと考えている。そのため私はひとまず素の神髄クリアを目標で満足することにしている。DLCは既存のダンジョンに飽きたら買いたい(まだ神髄にたどり着いたばかりなのでやり残しがたくさんある)。超神髄は間違いなく運ゲーなんだろうと思われるので、たぶんやらない。

 

steam版希望→発表

 私自身はネットで配信も一応しているが、PC上で全部一括で管理したいというだけの理由でsteam版があればいいのにとは思っている。音ズレ同期対策用ディスプレイを別途用意するための物理スペースがないため常にプレイ動作と音が200ms程度遅れているのが辛い。おそらくいろんな関係でsteamは出てないと思われsteam版を出す準備自体は裏でしてそうな気がするので気長に待つ予定。

 と公開前に書いていたが、2024年11月20日にsteam版発売が予告された。さてSwitch版をそのまま遊び倒すか。それともsteam版をプレイするか。と書いているものの、steam版プレイに切り替えることは決めている。結局配信の際の面倒さがなくなるのがsteam版だし、コントローラーも慣れたものが使える。実はSwitchのJoyconでプレイするのが若干いやだったし他のSwitch向けコントローラーもしっくりこなかったので、慣れたいつものコントローラーが使えるPC版は大歓迎だ。

 ということでしばらく配信は寝かすことにした。Switch版ソフトはどうしよう…。