kirigoe's ノベルゲーム感想ブログ

ノベルゲー20年ぶりに本格復帰したユーザーはどうすりゃいいですか?→わからないのでとりあえず感想を書くことにする

ノベルゲー20年ぶりに本格復帰したユーザーはどうすりゃいいですか?

 私のノベルゲームプレイの最終盤は2004年くらいだった。当時のことはあまり覚えていないのだが、発売日に買ったCLANNADをクリアしたことで成仏してしまったのかもしれない。それ以降は時間もとれなくなったこともありほぼプレイせず、やったゲームと言えば自らの癖に合った「処女はお姉様に恋してる」「やるきばこ」くらいだった。2019年には人に勧められていたシュタゲと昔やりたかったYU-NO(リメイク)だけはクリアしたのだが、科学アドベンチャー第4弾のCHAOS CHILDのグロが苦手で再撤退してしまった。

 このことから、私自身には2004年~2023年の名作がほぼわからない。まさに文字通り「どうすりゃいいですか?」の状態でノベルゲーム探しが始まった。

 

 

 

 

 

ブルーアーカイブ最終編がエロゲに酷似したことから復帰を考え出す

 

 

 ノベルゲームはプレイしていなかったが、特に2020年以降は「ストーリーの良いソシャゲ」へのアンテナは張り巡らせていて、ブルーアーカイブもそのアンテナに遅い段階ながら引っかかってプレイしていた。具体的にはエデン条約編4章のタイミングでプレイを開始していた。

 特にブルアカはいわゆる00年代の傑作ノベルゲームに展開がよく似ている。そしてソシャゲのプラットフォームにうまく落とし込んでいる(ただし地の文がないためだいぶ簡略化されている印象だ)。ボイスなしなのが功を奏したのかストーリー読破のための時間が短く、また海外勢にありがちな翻訳への違和感が皆無であることから2024年現在では日本ですごい人気となっている。特に2023年1月の2周年生放送は衝撃的で、聖園ミカを待ちわびているユーザーに最終編という爆弾を放り込んでいった。そして最終編は「グランドルート」そのものだった。

 

聖園ミカ実装に先生たちは狂喜乱舞した

 

 2022年末ごろからはVTuberの初見実況が人気コンテンツとなっており、私自身も動画作成作業のついでに見ていたのだが、特にU.K氏(金髪の御曹司という設定)による実況でエロゲとの比較がよくなされており、私自身「この作品知らん」的なものが増えていき、いつかはプレイしたい作品結構あるんだなと感じていたのだった。

 実際にはブルアカはエロゲ以外にもいろんなコンテンツから影響を受けていて、多様なコンテンツを触れている人ほど「ここはあの作品から影響されているな」と感じることが多くなる。例えば作中に出てくるカードゲーム「ムシクイーン」は名前こそ「ムシキング」のパロディなのだが、中身は遊戯王そのものだと言われている。「もう一人の私」というネタも遊戯王からなのだそうだ。私はわからない。遊戯王自体はわからない人が多いと思うが、私自身は遊戯王以外の作品でインプット不足をここ最近特に感じることが多くなった。

 ここまでをすごい雑に言ってしまうと、ブルアカをプレイし理解していくことでオタク的なコンテンツのインプット不足を激しく痛感、それがノベルゲーム復帰のきっかけの1つにもなった。

 

 

まずはアズレン生放送の「年表」を手がかりに

 (詳しくはintroduction記事参照)さらに2023年夏ごろからいろいろあって、状況的にノベルゲームプレイへの決意を固めた2023年末ごろにどんなゲームがあるかを探すこととなる。年表的なものがないかということでTwitterで「エロゲ 年表」で捜索していたところ、2020年のアズールレーン生放送でYostarが「伝統と格式の歴史年表」を作ったらしいのを発見する。これがなかなか良い道標になった。Yostarは2017年くらいのインタビュー記事で存在を知っており、李社長はすごい経歴だなと感じていたが、2024年にYostarがこんなに大きな存在になるとは2017年くらいには思わなかった。

 

www.youtube.com 7:33:15ごろから

 

 記事を書いている段階で年表を見ると車輪がFDだけになっていたりと若干稚拙な部分も見られるのだが、タイトル的には異論がなく、初心者がこれから何をプレイすればいいかを探すための道標となりうる年表だ(Yostarの社員でもエロゲを今でも現役で継続プレイしている人は少ないのだと思う)。さすがにTheガッツ!はやらんでいいとは思うが。

 私自身はここから何を選んだか。生放送でYostar李社長が家族計画を猛烈にプッシュしていており、私自身も引退前に存在は知っており友人よりプレイを強く勧められたがやっていない作品の筆頭であったため、復帰作はこれで良いかと判断したのだった。(個人的には家族計画は冗長な日常パートに価値のある傑作のため、初手では全盛期を識る人にしかおすすめできない。新しくプレイする人には別の作品、できれば年表以降の新し目の作品をおすすめしたい)

 家族計画はF◯NZA GAMESのセールで500円になっていたこともあってあっさり手に入った。あとプリコネR(長年プレイしシナリオをよく読んでいる)のなかよし部専属ライターである王雀孫氏の傑作である「俺たちに翼はない」も買った。なお、あとで王雀孫氏がそれ散るのライターだと知ったのだった。それ散るのライターなら間違いない(これも友人からプレイを強く勧められたゲームの一つである。やってないけど・・・)。

 

批評空間

 全盛期を識るものとしては「erogame scape -エロゲー批評空間-」を参考にしたくなるものだ。私も昔はよく使っていた。そして20年経ってもUIが変わらない。結局手がかりは批評空間の検索を使って自分の知識をつけていった。

 エロゲーという名詞が入っているサイト名ではあるが、実際には、物語性の強い作品は全年齢だろうが大抵ある。私が大好きな同人RPGゲームである「ざくざくアクターズ」(無料)も入っていた上、中央値90点というヤバい点数を叩き出していた。※ざくアクは名作だが癖があるので人に勧めづらい。

 初手ではタイトル別の中央値別でソートしたら名作がわかるんじゃないかと思ってそれで調べてみたのだが…。新しいゲームも多いが、2000年代のゲームがやたら多い。実際には2010年代のゲームもかなり入っているのだが。

 総量も多い。評判の良いブランドやゲームは移植版が作られる(それも何度も)上に続編やFDも多いので実際のシリーズ数は1/2~1/3程度だと思われるのだが、中央値80点以上の作品だけ見ても900近くある。被りやシリーズ続編、FDを抜いて実際は900の1/3しかタイトルがないとしても300くらいある。これをすべてプレイするのは大変なので、厳選する必要がでてくる。1プレイ20~30時間、物によってはシリーズ100時間を軽く超える作品もあるものを300以上プレイするのは何十年もかかるだろう。

 厳選そのものはブランドや絵師、ライターでざっくり厳選するのが一般的な方法だろうし、点数で良い点数のものだけやるのも良いとは思う。ただ私自身全盛期を経験しているからわかるのだが、中央値100点に近いゲームほど人生観を変えるほどの作品なので、気軽にプレイしてしまうとプレイ後のメンタルに影響が出ることになる。

 中央値の高い作品を被り無しで順番に並べていく。トップ10がランス10、マブラヴオルタネイティブ、WHITE ALBUM2Ever17この世の果てで恋を唄う少女YU-NOSteins;Gate、サクラノ刻、素晴らしき日々CLANNAD家族計画、である。記事作成時点で私自身は5作品体験しているが(太字)、どれも人生観を変えてしまうほどのすごい作品だった。Ever17はあまりの感動で今でも自分史上最高傑作となっているほどだ(後にCROSS✝CHANNELがEver17と並ぶことになるが)。こんな作品ばかりを連日続けていたらメンタル大変だ。

 ただ、85でも相当凄い作品ばかりだ。私のプレイ経験では80でようやくプレイ後のメンタルに影響が出にくくなると感じている(体感では80点あれば十分名作と呼べる作品ばかりだが)。そのことから70点台の作品も挟む必要が出てくる。

 批評空間ではキャラゲーは点数が出にくいので、その中から自分の癖に合った作品や好きな声優が出ているゲームで選んだらいいのかなと今の時点では考えている。人気のある人なら桐谷華さん、沢澤砂羽さんだろうか。

 キャラゲーのブランドは私の現役時である2000年代だとAUGUST作品が思い浮かぶが、今ではソシャゲ専門になっている。00年代を識る者ならAUGUST作品を今プレイするのも良いかもしれないと思う(AUGUSTでは穢翼のユースティアがダントツ評価なのだが、あれはレビューを見る限りキャラゲーの対極に位置する危険すぎるゲームのようなのでやめたほうがいいと思う)。今だとゆずソフトキャラゲーでは最大手と言われているので、そのうちなにかの作品をプレイしてみようかと思っている。

 とにかく言えることは、名作の作品数が多くて、数十タイトル程度しかプレイしていない私ではやるべき名作が多すぎて、ひととおり経験するのにも数年かかりそうだと言うことだ。

 

steamの罠 ~日本語不在~

 私自身はsteamを2010年ごろから愛用しているし(Civ5で必須なので導入した)、ゲームを趣味としている人なら大抵は利用しているsteamだが、ノベルゲームも販売している。基本的に最初から全年齢向けで作られた作品が多く、そうでない作品も全年齢向け(パッチを当てる方式もある)だ。

 そして最大の問題なのだが、英語のみで日本語対応していない場合が非常に多い。ノベルゲームの制作は例外を除いて基本的に日本発なので、日本語が選べないゲームはいくら安くても買わないほうがいいのではと個人的には考える。翻訳が入るとどうしても制作者本来の意図が伝わらないことが多いと思う。

 ソシャゲではあるのだが、ブルーアーカイブ(韓国制作)では2024年3月末のイベントで直訳にしたところ翻訳が雑だという理由で不満が噴出し、イベント内で急遽翻訳を従来通りに戻した。すると日本のパブリッシャー(Yostar)がかなり介入して原文とは相当違うことも判明した。その出来事からも、制作者の母語が理解できる人間なら割高であろうが母語で理解するのが良い、とより強く感じている。もちろん翻訳版も良いとは思うのだが…。

 

安く買うにはどうすりゃ?

次回に続く。